野球やソフトボールをやる上での、
球をよく見るよう伝える指導の問題点について、前回記載しました。
まだご覧になっていない方はこちらからご覧ください。
ボールをよく見るということは、
力強く一点を集中して見つめるわけではなく、
リラックスした状態での周辺視野での情報収集
モーションに入ってからリリースポイント付近へ焦点を合わせ、
動体視力、瞬間視力、深視力からの情報をもとに
ボールの軌道を正確に算出するということです。
今回は、そのために重要な動体視力や瞬間視力、深視力を鍛えていくための
トレーニング方法を紹介したいと思います。
動体視力・瞬間視力を高めるためには、
目の筋肉を刺激し、鍛えていく必要があります。
注意が必要なのは、時間をかければかけるだけ良いというものでは無いということです。
むしろ、やりすぎると目の筋肉が疲労して硬直し、逆効果になってしまいます。
子どもたちに動体視力について話をする際は、
この「やりすぎはいけない」ということを、よく伝えておくことが重要です。
時間としては、一日10分が目安と思ってください。
それでは、トレーニング方法について、記載をしていきます。
目をゆっくり動かすトレーニング
まずは、目玉をゆっくりと動かすトレーニングを行います。
私は、こんな物を準備して毎日やらせています。
バランスが悪いのですが(笑)
どうせすぐ作り変える物なので、あまり気にしていません。
これは、月曜日なら月から伸びている線を目で追わせるという遊びです。
頭がぶれたら失敗ということで、子どもと一緒にやっています。
子どもが小学一年生なので、せっかくだったら勉強になるものをと思って作ってます。
この時のは、曜日の漢字の別の意味ということで、
月曜日なら「つき」、火曜日なら「ひ」というのを教えるために作っています。
書いてて、土ってどうすればいいかわからない!となりました(笑)
他の例としては、1=ついたち 2=ふつか ・・・ など。
まだやってませんが、A=a B=b ・・・ もやる予定です。
絵心がなくて挫折したのは、動物シリーズ。犬とか猫は何とかなるんですけどね(苦笑)
注意するのは、スピード勝負ではないので、ゆっくり動かすことです。
正確性が大事ということですね。また、子どもは自然と頭が動きがちなので、
最初のうちは頭を押さえてあげるといいです。
目を素早く動かすトレーニング
ゆっくりの運動が終わったら、次は素早く動かすトレーニングです。
このトレーニングで大事な点は、何となく、野球に必要なように思う横の運動だけでなく、
縦や斜めの動きも同じレベルでトレーニングしていくということです。
私は、このようにやらせています。
真ん中に貼っているのは、先ほどのゆっくりトレーニングの分です。
この、目を素早く動かすトレーニングは、一定のリズムで、
対応する箇所に視線を動かすというものです。
最初は横の動き、1→一→2→二→3→三・・・というように、十までやります。
その次は、縦の動きを10往復。
その次は、右肩上がりの斜めの動きを10往復。
そして最後に、右肩下がりの斜めの動きを10往復。
テンポは1秒間に1往復するくらいのテンポで実施しています。
メトロノームのアプリなどで正確にリズムを刻んであげて下さい。
これも、なにか勉強になるようにと思って作りました。
でも、こちらは結構量があるので、中々作り直す気になりません。。。
背が伸びてきて、高さを変えるときに変えようかなと思っています。
瞬間視力の情報収集力をアップするには
瞬間視力は目の筋肉を鍛えることで能力が向上すると言われますが、
それ以外にも、実際に瞬間的な絵を見せて、
その中の情報について質問していく手法で情報収集力を鍛えると良いです。
例を挙げると、
この写真を1秒見せて、
・右から二番目の人の背番号は何番?
・背番号9番の人が腰にあてていた手は右?左?
というようなクイズを出していくというものです。
数字だけのものであれば、アプリやWEB上のゲームでもありますが、
情報収集という点でいくなら、絵のインプットをやってもらった方が
実践的かなと思います。
子どもたちが好きなアニメの絵などでやれると、
継続しやすいかもしれませんね。
深視力のトレーニングについて
遠近感をつかさどる深視力のトレーニングをするには、
こちらで紹介した練習方法が段階的かつ、効果的と思われます。
是非、実践してみてください。
また、深視力を向上させるには、周辺視野に意識を向ける訓練をすると良いと言われますが、
これは小学生に教えるのはちょっと難しいかもしれません。
目に力をいれず、リラックスして見るということを伝えるに
留めるくらいが良いかと思います。
速読法のコツがそのまま周辺視野の能力を上げることにつながるらしいので、
受験勉強対策も併せてやらせてみるのはありかもしれませんね。
今回は、私が私なりに解釈をしている、野球やソフトボールに役立つ、
目のトレーニングについて記載しました。
冒頭でも述べましたが、やらせすぎは厳禁ということを必ず伝えるようにお願いします。