できない子が輝くキャッチボール練習法(捕球編⑤)― 次の段階に進んでいいサイン ―

はじめに

「そろそろ、次に進んでいいのかな?」と迷った時に

捕球編①〜④では、
捕れない子に対して

  • なぜ捕れないのか
  • 最初に何を大切にするのか
  • どんな関わり方が必要なのか
  • そして、次にやらせてはいけないこと

を整理してきました。

ここまで実践してくると、
多くの保護者や父親コーチが、
次の段階でこう迷います。

「いつまでこの距離でいいんだろう?」
「そろそろ、元の距離に戻しても大丈夫かな?」

この迷いは、
子どもをよく見ている証拠です。

今回は、
捕れない子が
次の段階に進んでいいかどうか
その判断の目安を整理します。


サイン①

「捕れたかどうか」より、反応が変わってきた

次の段階に進めるかどうかを、
「何回捕れたか」で判断したくなる気持ちは自然です。

ですが、
本当に見てほしいのは
捕れなかった時の反応です。

たとえば、

  • ボールが来ても目をそらさなくなった
  • 体が大きく逃げなくなった
  • 捕れなくても、その場で構え直せる

🔍 補足:

「捕れなくても、その場で構え直せる」とはどういう状態?

ここでいう
**「捕れなくても、その場で構え直せる」**とは、
失敗したあとに、心も体も逃げきらずに元の状態へ戻ってこられることを指しています。

たとえば、次のような様子です。

  • ボールを捕れなくても、その場から動かない
  • すぐにグローブを前に出し直せる
  • 視線が投げ手から大きく切れない
  • 表情や体が、必要以上に固まらない

これは、
「捕れなかった=怖い出来事」
として終わるのではなく、
「次の一球につながる出来事」として受け止められている状態です。

まだ怖さが強い時期は、

  • 体が後ろに下がる
  • 目線が切れる
  • その場を離れてしまう

といった反応が出やすくなります。

一方で、
捕れなくても構え直せるようになってきたら
怖さが下がり、安心が少しずつ残り始めているサインと考えてよいでしょう。

捕球が安定するかどうかは、
「捕れたかどうか」よりも、
捕れなかったあとの反応に表れます。

こうした反応が見られるようになってきたら、
怖さが少しずつ下がってきているサインです。

捕球は、
結果よりも 反応の変化 に成長が表れます。


サイン②

毎回うまくいかなくても、崩れなくなった

「次に進んでいい状態」は、
毎回うまくいく状態ではありません。

  • 捕れる時もある
  • 落とす時もある
  • それでも、極端に怖がらない

このように、
上下しながらも大きく崩れない状態が続いていれば、
次に進む準備が整いつつあると考えてよいでしょう。

うまくいかない日があっても、
翌日に同じ距離・同じ練習に戻れる。

それは、
子どもの中に「安心」が残っている証拠です。


サイン③

大人の声が届いても、体が固まらなくなった

怖さが強い時期は、

  • 声をかける
  • アドバイスをする

それだけで、
体が止まってしまうことがあります。

一方で、

  • 「今の感じでいいよ」
  • 「大丈夫、もう一回いこう」

と声をかけた時に、
そのまま動けるようになってきたら
心に余裕が出てきたサインです。

声をかけても崩れない。
これも、次の段階に進む判断材料になります。


進みたくなる気持ちは、悪いことではありません

早く元の距離に戻したい。
他の子と同じ練習をさせたい。

そう思うのは、
子どもの成長を願っているからこそです。

ただ、
「進めるかどうか」は
大人の期待ではなく、
子どもの反応が教えてくれます。

大人がやるべきことは、
一歩進めることよりも、
一度立ち止まって確認することなのかもしれません。


まとめ

次の段階に進んでいいサインは「余裕」

捕球が安定してくると、

  • ボールを見続けられる
  • 構え直せる
  • 外れても、次の一球に向かえる

という 余裕 が少しずつ見えてきます。

それが、
次の段階に進んでいいサインです。

捕れない子は、
遅れているのではありません。

今、必要な段階を丁寧に通っているだけです。


次回予告

距離を戻す時に、気をつけたいこと

次回は、

  • 距離をどう戻すか
  • どこまで戻すか
  • 戻しすぎないための考え方

について整理します。

「進んでいい」と分かったあとに、
どう進むかで迷わないための記事です。

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