~そっと受け止めるキャッチボール:怖さを自信に変えるための次の一歩~
こんにちは、**urinoki(ベテランパパコーチ)**です。
前回の記事では、
**「ボールを怖がる子が、まず“見ること”から慣れていく練習」**を紹介しました。
今回はその続きです。
- 見ることには慣れてきた
- でも、まだキャッチは怖い
- 手が出るけど、はたいてしまう
そんな子に向けた、
“そっと受け止める”ためのキャッチ練習をお伝えします。
「捕る」よりも、「受け止める」に集中しよう
ここで一つ、大事な考え方があります。
👉 この段階では「キャッチ=捕球成功」を目標にしない
です。
よくあるのが、
- 「ちゃんと捕れ!」
- 「なんで落とすんだ」
- 「手を出せ!」
という声かけ。
でも、怖さが残っている子にとっては、
“捕る”という言葉自体がプレッシャーになることも多いです。
そこで今回は、
「そっとグローブで受け止める」
これだけに集中します。
練習② 落とさなければ成功!「受け止めゲーム」
この練習は、
キャッチボールというより“ゲーム”感覚で行うのがおすすめです。
▼ やり方
-
大人が近い距離から投げます
・下投げ
・スピードはゆっくり
・できれば柔らかいボール -
子どもはグローブを開いたまま構えます
・グローブは無理に前に出さなくてOK
・体の正面〜やや横くらいでOK -
ボールを“そっと受け止める”
・はたかない
・逃げない
・地面に落とさなければ成功!
👉 芯で受けられたら「大成功」
👉 グローブに当たって止まれば「成功」
捕れたかどうかは問いません。

うまくいかないときは、戻ってOK
この練習中、こんな様子が見られたら、
- グローブでボールをはたく
- 顔や体が後ろにのけぞる
- 手のひら(グローブの裏)が顔を向く
それは、
👉 まだ怖さが残っているサインです。
そんなときは、迷わず
前回の「見るだけ練習」に戻ってOK
です。
- 見る → 受け止める
- 受け止める → 見る
この2つを行ったり来たりしながら進めると、
子どもは安心して前に進めます。
この練習のポイント(技術よりも大事なこと)
✔ グローブを見るように伝える
「ボールを見る」ではなく、
この段階では
「グローブを見る」
と声をかけてみてください。
視線が安定すると、
体も自然と固まりにくくなります。
✔ のけぞる姿勢は“まだ途中”のサイン
後ろに反るような姿勢は、
「まだちょっと怖いよ」というサイン。
できていないわけではありません。
順調に進んでいる途中です。
✔ 声かけは“結果”より“感覚”をほめる
おすすめの声かけは、こんな言葉です。
- 「今の、すごくやさしかったね」
- 「グローブに吸い込まれたね」
- 「落ちなかったのがいい!」
捕れた/捕れないではなく、
できた感覚を言葉にしてあげましょう。
自信が、キャッチボールの土台になる
この「受け止めゲーム」で育つのは、
- 技術
- 反射
- センス
ではありません。
一番育つのは、
「自分にもできる」という自信
「ボールは怖くない」という安心感
です。
ここができると、
その先のキャッチボールは驚くほどスムーズになります。
次のステップへ進むときの目安
- 落とさずに受け止められる
- のけぞらずに構えられる
- 自分から「もう一回!」と言える
このあたりが見えてきたら、
通常のキャッチボールへの準備は整っています。
あとは、
- 少しずつ距離を伸ばす
- 少しずつスピードを上げる
でも、必ず子どものペースで。
最後に
上達の近道は、
無理に前へ進ませることではありません。
「やってみよう」と思える気持ちを守ること
です。
見る → 受け止める → 投げ返す
この順番を大切にすれば、
ボールが怖かった子も、必ず前に進めます。
でも、子どものペースを忘れずに。
「やろう!」という気持ちが、上達への一番の近道です。
