できない子が輝くキャッチボール練習法(捕球編)③

~そっと受け止めるキャッチボール:怖さを自信に変えるための次の一歩~

こんにちは、**urinoki(ベテランパパコーチ)**です。

前回の記事では、
**「ボールを怖がる子が、まず“見ること”から慣れていく練習」**を紹介しました。

今回はその続きです。

  • 見ることには慣れてきた
  • でも、まだキャッチは怖い
  • 手が出るけど、はたいてしまう

そんな子に向けた、
“そっと受け止める”ためのキャッチ練習をお伝えします。


「捕る」よりも、「受け止める」に集中しよう

ここで一つ、大事な考え方があります。

👉 この段階では「キャッチ=捕球成功」を目標にしない

です。

よくあるのが、

  • 「ちゃんと捕れ!」
  • 「なんで落とすんだ」
  • 「手を出せ!」

という声かけ。

でも、怖さが残っている子にとっては、
“捕る”という言葉自体がプレッシャーになることも多いです。

そこで今回は、

「そっとグローブで受け止める」

これだけに集中します。


練習② 落とさなければ成功!「受け止めゲーム」

この練習は、
キャッチボールというより“ゲーム”感覚で行うのがおすすめです。

▼ やり方

  1. 大人が近い距離から投げます
    ・下投げ
    ・スピードはゆっくり
    ・できれば柔らかいボール
  2. 子どもはグローブを開いたまま構えます
    ・グローブは無理に前に出さなくてOK
    ・体の正面〜やや横くらいでOK
  3. ボールを“そっと受け止める”
    ・はたかない
    ・逃げない
    ・地面に落とさなければ成功!

👉 芯で受けられたら「大成功」
👉 グローブに当たって止まれば「成功」

捕れたかどうかは問いません。


うまくいかないときは、戻ってOK

この練習中、こんな様子が見られたら、

  • グローブでボールをはたく
  • 顔や体が後ろにのけぞる
  • 手のひら(グローブの裏)が顔を向く

それは、
👉 まだ怖さが残っているサインです。

そんなときは、迷わず

前回の「見るだけ練習」に戻ってOK

です。

  • 見る → 受け止める
  • 受け止める → 見る

この2つを行ったり来たりしながら進めると、
子どもは安心して前に進めます。


この練習のポイント(技術よりも大事なこと)

✔ グローブを見るように伝える

「ボールを見る」ではなく、
この段階では

「グローブを見る」

と声をかけてみてください。

視線が安定すると、
体も自然と固まりにくくなります。


✔ のけぞる姿勢は“まだ途中”のサイン

後ろに反るような姿勢は、
「まだちょっと怖いよ」というサイン。

できていないわけではありません。
順調に進んでいる途中です。


✔ 声かけは“結果”より“感覚”をほめる

おすすめの声かけは、こんな言葉です。

  • 「今の、すごくやさしかったね」
  • 「グローブに吸い込まれたね」
  • 「落ちなかったのがいい!」

捕れた/捕れないではなく、
できた感覚を言葉にしてあげましょう。


自信が、キャッチボールの土台になる

この「受け止めゲーム」で育つのは、

  • 技術
  • 反射
  • センス

ではありません。

一番育つのは、

「自分にもできる」という自信
「ボールは怖くない」という安心感

です。

ここができると、
その先のキャッチボールは驚くほどスムーズになります。


次のステップへ進むときの目安

  • 落とさずに受け止められる
  • のけぞらずに構えられる
  • 自分から「もう一回!」と言える

このあたりが見えてきたら、
通常のキャッチボールへの準備は整っています。

あとは、

  • 少しずつ距離を伸ばす
  • 少しずつスピードを上げる

でも、必ず子どものペースで。


最後に

上達の近道は、
無理に前へ進ませることではありません。

「やってみよう」と思える気持ちを守ること

です。

見る → 受け止める → 投げ返す
この順番を大切にすれば、
ボールが怖かった子も、必ず前に進めます。

でも、子どものペースを忘れずに。
「やろう!」という気持ちが、上達への一番の近道です。


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